大阪教育大学大学院生による修了個展
油彩画 等
本作品は「花」をテーマに、私がその主題を通して感じたことや、当時の心境を込めて制作したものです。 幼い頃から花と触れ合うことが好きで、しばしば花を人や物事に例えることがありました。学部生の卒業制作展でも、 絵画の中で自分自身の花に抱いたイメージ(女性像や人生観)を表現する為の模索を試みてきました。 大学院へ行っても花に対する表現の意識は変わりませんでした。今回「花」の表現の模索にあたり、わたしが研究 対象としている、アメリカモダニズムのパイオニアの一人であるジョージア・オキーフの花シリーズ作品の分析と 関連させて制作しました。彼女の花の作品は、見ている人が虫になったかのような気分になる、ダイナミックな ものです。その独特の画風から、彼女が花に対して特別な意識を持っていたのではないかと感じたことから今回の 研究に至りました。 オキーフの作品分析を通して、彼女は「花」に対する自らの捉え方を、多くの人と共有したいと考えていたのでは ないかと捉えました。そして、私も絵画作品を通して、自らの視点で捉えた「花」の表現を他者と共有したいと考える ようになりました。これらの「花」を見て、皆さんと自分自身の捉える世界観が共有できれば、と思っております。 そして、皆さんの中で「花」というありふれたものが、少しだけ違って見えたと感じていただければ幸いです。 出点数はさほど多くありませんが、ぜひじっくりご覧下さい。
大阪教育大学大学院生による修了個展
アクリル画 等
この展覧会は、私が大学院を修了するにあたり2年間の学びの集大成として開催する初めての個展です。 私は、風景への眼差しを根底に持ちながら制作を続けています。制作は、下塗りを施していない生の キャンパスに絵の具をしみ込ませる「ステイニング」という技法を使っています。 「ステイニング」によって描かれた薄い色と形の重なりは、モチーフとした場所の空気感の堆積だったり 今まで体感してきた時間や記憶の積み重ねであったり、感情を表す色や形を模索する痕跡であったりします。 色と形の重なりからできる色彩の変化、ぼかし、にじみを活かして、人間の感情の不変性のようなものを 追及したいと思っています。